みなさま、長い間ご無沙汰しておりました。
魔界百物語ではありませんが、吉村達也氏の新刊が7月下旬、角川書店から発売が決まりました。
タイトルは『ヒマラヤの風にのって』です。
詳しいことが決まり次第、追ってこのサイトでも告知させて頂きます。
魔界物語の第4巻は、まださまざまな可能性を模索しているところです。
第1章は出来上がり、第2章の書き出しの原稿もあります。なんとか代筆者を立ててでも、完成させたいと思っているのですが、吉村さんの思い描いていた筋書き通りにちゃん書けるかどうか、それだけが心配です。そうなるとなかなか思い通りにはいかないのが現状です……。
先日、九州にお住まいの、愛読者の方からお電話をいただきました。心配されている読者のみなさまも多いかとおもいます。みなさまのためにもなんとかしたいというおもいでいっぱいです。魔界百物語に関しまして、吉村さん自身も、ライフワークだと生前に言っておりました。どのようなかたちでも、きちんと決着はつけたいと思っております。もうしばらくお時間をください。
それと平行して、新刊の発売が決まりました。
吉村さんが病床で自ら書いた原稿、私がインタビューした口述筆記の原稿、そして取材ノートに書いていた二十二日間の記録などで構成した本です。
1997年に『がん宣告マニュアル 感動の結論』(発売元アミューズブックス/2002年に『こころのクスリ箱〜いのちのエピローグ』と改題)という精神衛生本を上梓した吉村さん、今回の『ヒマラヤの風にのって』は、あれほど嫌っていた口述筆記をしてまで、遺したかった一冊です。彼の最後のおもいがこもった一冊です。
末期の進行性胃がんで、短い入院生活でしたが、自分がガンに罹って気がついたこと、考えたことを、一冊の本として遺したい。吉村さんの思いが伝わってくる一冊に仕上がるかと思います。
きっと吉村さんも喜んでくれる、吉村さんならではの本に仕上がったと自負しております。
これからのことは、吉村さんの公式HPはもちろん、同時にこの魔界百物語のサイトでもお伝えしていくつもりです。そして、私自身のノアズブックスのブログでも、吉村さんとの思い出話を書いていこうかな、と考えているところです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
梶原秀夫(株式会社ノアズブックス出版プロデューサー)